三体3 死神永生 下 - 読書メモ
- 著者: 劉慈欣
- 出版社: 早川書房
- 出版年月日: 2021 年 05 月 25 日
- ISBN: 9784152100214
- ページ数: 301
あらすじ
第三部
- 雲天明のおとぎ話が語られる。
- おとぎ話に埋め込まれた情報は二次元の座標からなり、光速船の仕組みとブラックホールによる安全通知について解読される。
- 攻撃接近の誤報が流れ、世界的な混乱が起き、光速船の建造が禁止される。トマス・ウェイトに光速船開発を託し、程心は冬眠に入る。
第四部
- 程心は目覚める。攻撃時に木星の裏へ隠れるため、木星軌道上に建造された宇宙都市。
- トマス・ウェイトは光速船開発のために太陽系連邦へ反乱を企てていた。
- 程心は止め、トマス・ウェイトは処刑される。
第五部
- <歌い手>は地球へ二次元化兵器を発射する。彼の主人の文明は二次元へと自らを適応させている。
- 程心は目覚める。二次元化兵器によって、太陽系は二次元にされてしまう。彼女は羅輯のいる冥王星の地球文明の墓の整理を手伝う。
- 宇宙船<星環>は光速船だったことが判明する。光速を出し、脱出する。
第六部
- 恒星 DX3906 の地球型惑星に辿り着く。そこには関一帆がいた。彼はより大きい規模の宇宙戦争、物理法則や数学基礎理論を使った焦土作戦を語る。
- 雲天明の宇宙船が重力波信号を受信してたどり着くが、光速船が加速した後に残る低光速の空間に囚われてしまう。低光速空間で加速したため、時間が速く流れる。惑星にたどり着いたときには、一千万年単位の時間が流れていた。石に文字が彫られており、雲天明と艾 AA からのメッセージが残されていた。
- 雲天明からのプレゼントとして、小宇宙がもたらされる。小宇宙で智子と三人で暮らす。やがてビッグクランチのために質量を返却しなければならない通知が来て、地球と三体の文明を詰め込んだ漂流瓶を残して大宇宙に帰る。漂流瓶は新宇宙を漂うだろう。
感想
長い物語だった。化学の戦争、物理学の戦争、数学の戦争に連ねて言うのであれば、量子力学の戦争、宇宙社会学の戦争、物理法則の戦争、数学基礎理論の戦争…って感じだろうか。物理法則で展開される焦土作戦が感じさせる絶望といったらない。そして、やはり外せないのはラブロマンス。読み始めた頃「劉慈欣の書くラブロマンス好きかも知れない」と言ったのは間違いじゃなかった。星と宇宙をプレゼントする恋愛ってなんだよ。そして読後感も素晴らしい。新宇宙の発足とそこで安らかに生活できることを願って。